自閉症 本

自閉症とは?

自閉症に対する誤った認識は、現在の社会において意外と多いようです。

いちばん多いのが、自閉症を「ひきこもり」や「うつ病」と混同することのようです。

そう言えば、僕の妹が小学生の頃だったか、仲間とのコミュニケーションを(一時的に)断って、独り部屋の隅に寄っていじけてしまうような行為を「じへる(自閉る)」と言っていました。
「あいつじへってるよ」のように使っており、一時的な流行り言葉のようでしたが、これも自閉症を誤解した言葉でしょう。

ももこさんも、「自閉症という呼び方は誤解を生じやすいようなので、もっと適切な名前を誰か考えてくれないかな」と言っていました。

確かに、「自らを閉じる」という字面は、「目を合わせない」とか「会話しようとしない」とかの行動と一致するようにも思われるでしょう。
「コミュニケーション障害」とも言われる自閉症の特徴は、「コミュニケーションできない=自分の殻に閉じこもっている」という印象を与える行動が見られる場合があることも事実だと思います。

かつて「痴呆症」が「認知症」という呼び名に変わったように、より適切な自閉症の別称を求めるももこさんのような声は、自閉症者の側からは多く聞こえてきます。
ただ、「痴呆」という文字が、明らかに「頭が悪い」とか「馬鹿者」といった意味を持つ文字であるがゆえに、別称と言うか名称の変更が強く求められたのだと思います。

それに比して「自閉症」なる文字は、特別侮蔑的な意味合いを持たないため、改称が遅れているのかもしれません。

自閉症者の場合、あらゆる雑音がことさらに強く感知されて立ち往生したり、相手の気持ちが読めずにかえってずけずけと思ったことをはっきりと口に出したりと、「自閉」よりもむしろ「自開」とも言うべき状況にあると説く専門家もいるようです。
が、自閉症を「自開症」と改名するのもピンと来ません。

ところで、昨今謹慎中の朝青龍に下された診断名が「解離性障害」。
これとて素人にはピンと来ない病名であることは確かであり、一般の人(自閉症を知らない人)に「自閉症がどういう病気か」を理解してもらうためには、「ピンと来る名称」を考えることよりも、やはりなんとかして「社会と接する機会」を増やしてあげることによって、自閉症に対する理解を深めてもらうことがベストのように感じます。

「適切な病名」を決めたくらいで事が解決するほど、自閉症の症状は単純で画一的なものでもないようですし。

こういって言っているだけでは「絵に書いた餅」でしょうが、僕はそんなふうに思いました。



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自閉症の症状
言語の発達の遅れ、対人面での感情的な交流の困難さ、反復的な行動を繰り返す、行動様式や興味の対象が極端に狭いなどの様々な特徴がある。

「自閉」という言葉から、他者とのかかわりを一切持たない、寡黙というイメージを連想することもあるが、実際の自閉症の場合は、一般的に恥ずかしいと思って秘密にするような事でも正直に話してしまうなど、むしろイメージ的には自閉とは逆の「自開」であるという人もいる。

DSMにおける自閉症の診断基準
DSM(精神疾患分類マニュアル)の診断基準に挙げられている症状は次の通り。

自閉症における「コミュニケーションにおける質的な障害」
・ 視線の相対・顔の表情・体の姿勢・身振り等、非言語行動がうまく使えない。
・ 発達の水準にふさわしい仲間関係が作れない。
・ 興味のあるものを見せたり指さしたりする等、楽しみ・興味・成果を他人と自発的に共有しようとしない。
・ 対人的または情緒的な相互性に欠ける。
 (例)初対面の人に対する無関心。

意思伝達の質的な障害
・ 話し言葉の発達に遅れがある。または全く話し言葉がない。
(例)クレーン現象(何かして欲しい事があった場合に、そのことを直接言葉では伝えず(伝えられず)、近くの人の手を引っ張って対象物の所まで連れていく行動)
・ 十分会話があっても、他人と会話をし続けることが難しい。
・ 同じ言葉をいつも繰り返し発したり、独特な言葉を発する。
 (例)人と会話をする際に同じ返事を何度も返す。
・ 発達の水準にふさわしい、変化に富んだ『ごっこ遊び』や社会性を持った『物まね遊び』ができない。

限定され、いつも同じような形で繰り返される行動・興味・活動
・ ひじょうに強く(場合によっては異常なほど)、常に繰り返される決められた形の一つ(もしくはいくつか)の興味にだけ熱中する。
 (例)特定の物、行動などに対する強い執着心。
・ 特定の機能的でない習慣・儀式にかたくなにこだわる。
 (例)物を規則正しく並べる行動。
 (例)水道の蛇口を何度も開け閉めする行動。
・ 常同的で反復的な衒奇(げんき)的運動物体の一部に持続的に熱中する。
 (例)おもちゃや本物の自動車の車輪・理髪店の回転塔など、回転するものへの強い興味。
 (例)手をヒラヒラさせて凝視する。

その他、低機能自閉症児の特徴の一例として、以下があげられる。 

・ 自動車・電車・バス・飛行機・船などの乗り物への強い関心。
うん蓄が豊富な場合も多い。
・ 数字や風景など、特定のものに対する高い記憶能力。
・ ある特定の音に対する強い不快感。
・ 客観性を持たない文章。または、事実だけを羅列した文章を書くこと。

自閉症における「視覚の優位性」
自閉症児者は、耳で聞くよりも眼で見るほうが認識しやすいという視覚優位の特性がある(アスペルガーにはない)。
このため、自閉症児に注意を与える時は紙などに書いて見せると効果があるとされる。
ただし、高機能自閉症及びアスペルガー症候群の中には、目で見た情報がかえって伝わりにくい場合がある。

自閉症における「心の理論」
・ 「心の理論」とは自己と他者の識別、自分や他者の心の動きを推測するちからのことであり、自閉症者はこの「心の理論」において障害があるため、相互の人間関係に疎い、会話やその場の雰囲気を理解出来ない、冗談を冗談と受け止めず真に受けてしまう、言外の意味を捉えられないなど、対人関係に問題を生じやすい。

・ また、他人のする事を自分の立場に置き換えられずにそのまま真似するため、手のひらを自分側に向けてバイバイする。言語においても同様に相手の言葉を自分に置き換えて返答することが苦手で自分の事を「あなた」などの二人称で、相手の事を「わたし」などの一人称で呼んだりすることや、自分に対して「〜してあげない」と言われると「〜してあげたいの」等と返答したり、オウム返しなどの現象が見られる。

・ 心の理論を推測する能力を問う試験として「サリーとアン課題」と呼ばれる試験がある。この試験では以下のような場面を想定している。
「あなたは友達と同じ部屋でおもちゃで遊んでいました。すると途中で友達がおもちゃをおもちゃ箱に入れてから部屋を出ていきました。友達がいない間に、あなたが友達のおもちゃをおもちゃ箱から取り出して、タンスの中に隠しました。さて、友達が戻ってきて、おもちゃで遊ぼうとするのですが、友達が最初におもちゃを出そうとして探す場所は、おもちゃ箱でしょうか、それともタンスの中でしょうか?」という質問をする。
おもちゃを隠された友達は、隠された事をまだ知っていないので、最初に探す場所はおもちゃ箱の方のはずである。健常児や自閉傾向のない知的障害児であれば3〜5歳くらいで正解出来るようになるが、自閉症児の場合は他人の心の動きを推し量る「心の理論」が障害されているため、かなり高年齢にならないと正解出来ない。

・ これは知的障害がない高機能自閉症においてもあてはまり、やはり対人関係に問題を生じるケースがある。

自閉症における「時間の概念形成の未発達」
他の例として時間の「概念」が希薄な場合もある。
時計で時間が分かるような自閉症児者の中には、時間に強迫的になり全ての事柄がまさにその定められていた瞬間に起こる事を要求する例が見られることがある。

例えば、「5分待っていて」と約束したくせに6分14秒も待たせたと被害感を持つ、などである。
逆に4分30秒で戻れば、まだ5分経っていないので待ち続けるといった場合もある。
このような症状がある場合でも、施設を利用出来るようにとウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートでは、提示する事により待ち時間を0にするホワイトカードと呼ばれるサービスを行う等、比較的認知された症例である。

自閉症における「日常生活における困難」
当事者が普段の生活で気になる・困る事項は下記のようなものがあげられる。

・ 同一性が保持されない
(例)本棚の本が巻数ごとにちゃんと並べてない(一見乱雑だが、本人のこだわりとして寸分違わず物を配置していることもある)
同じ時間にくる電車(バス)なのだが、形式等が違う(細部であっても許容できない場合もある)

・ 未経験、予想外の状況、急な予定変更(特に本人にとって不都合な事態が生じた場合)
(例)学校などで行事のため普段と日課が変わってしまった
楽しみにしていた行事が突然中止になった
気に入っていたおもちゃなどが紛失・破損してしまった
・ 本人のこだわりが内的要因、外的要因問わずできなくなってしまう
(例)周囲の人が本人のこだわりと理解していないため、その行為をやめさせてしまう
同一性の無さや、先の見通しが立たないこと、自分のやりたいこと(特にこだわり)が実現できないことに非常に不安、ストレスを感じる場合が多く、そういったことに対するストレス耐性は強くない人が多い。

ストレスが過度に高まった状態で、さらにストレスを増加させる事態(普段は本人も気にしないような日常の些細な出来事でも)に遭遇すると、それをきっかけに突然「パニック発作」を起こしたり「自傷・他害行為」を行うこともある。ストレスの原因が取り除かれる、あるいはパニック行為が終わった後は普段の状態に戻るが、情緒の不安定さはしばらく続くこともある。

しかし、事前に連絡を受けていたり、詳しい内容を把握できていれば、大抵のことは納得して受け入れられる当事者は多い。

自閉症における「症状の多様性」
なお、自閉症の症状は人によってかなり異なり、上記の特徴が当てはまらない場合もある。
また、すべての事物に対して執着が強いということはなく、逆に一般的に気にするような事物に対し、無頓着であったりする。



(以上はWikipediaから引用)
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自閉症の原因
現在では先天性の脳機能障害によるとされており、多くの遺伝的因子が関与すると考えられている。
保護者の教育や生まれ育った環境が原因で自閉症になるということはあり得ない

・ フランス・パスツール研究所の研究チームが、フランス国立医学研究機構およびスウェーデン・イエーテボリ大学と行った共同研究では、自閉症者の脳内で遺伝子「シャンク3(SHANK3)」に異常があることが指摘されている。
ただし、研究チームからはシャンク3で自閉症の全ての症状を説明できるわけではないと警告が発せられており、主要な社会的障害についてある程度説明ができるかもしれないと述べるにとどまっている。

・ 父親が中高年のときに授かった子供である場合、新生児が自閉症になりやすいとする近年の米国の研究がある。
同研究によると、父親が40歳以上の新生児は、自閉症や関連の症例が30歳未満の父親の場合の約6倍で、30〜39歳の父親と比較すると1.5倍以上であったとされている。
一方、母親については、高齢者で多少の影響を及ぼす可能性は排除できないものの、子供の自閉症に与える影響はほとんど認められなかったとされている。

・ 最近の研究から原因の一部として、胎内環境が言われている。
これは、女性がその子供を妊娠中、何らかの理由でタウリン(魚介類などに多く含まれる)の摂取が出来ず、それによって脳の形成に一部支障が出たのではないか、という説である。
しかし、欧米諸国の貧困層など(魚を経済的な理由から食べる事ができない)に自閉症児の発生率が高い訳ではないため、どうやらこれにも疑問を呈する必要がある。

自閉症に関する統計
国際的な統計は少なく、現段階では増加傾向にあることだけがはっきりしている。

日本では1000人に1〜2人の割合で生じているが、どこまでを自閉症の範囲とするかによって発生率は大きく違う。男性と女性の比率は4:1程度と言われている。

日本自閉症協会によると現在日本国内に推定36万人、知的障害や言語障害を伴わない高機能自閉症(アスペルガー障害とも言う)など含めると120万人いると言われている。

自閉症に対する疫学
原因が完全に究明されていない現在、疫学・予防策は確立されていない



(以上はWikipediaから引用)
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アスペルガー症候群高機能自閉症)の特徴
自閉症スペクトラムに分類されている他の状態同様、アスペルガー症候群も性別との相関関係があり、全体のおよそ75%が男性である。
ただし症状が現れずに潜在化(治癒ではない)する場合も勘案せねばならず、この数値にはある程度の疑問も残る。

アスペルガー症候群の人の「コミュニケーション上の障害」
非自閉症の人(NT:neurotypical, 典型的な精神の人)は、他者の仕草雰囲気から多くの情報を集め、相手の感情や認知の状態を読み取れる。
しかし自閉症の人はこの能力が欠けており、心を読むことが難しい(心の理論)。

そのような、仕草や状況、雰囲気から気持ちを読み取れない人は、他人が微笑むことを見ることはできても、それが意味していることが分からない
また最悪の場合、表情やボディランゲージなど、その他あらゆる人間間のコミュニケーションにおけるニュアンスを理解することができない。

多くの場合、彼等は行間を読むことが苦手あるいは不可能である。
つまり、人が口に出して言葉で言わなければ、意図していることが何なのかを理解できない
しかし、これはスペクトラム状(連続体)の障害である。
表情や他人の意図を読み取ることに不自由がないアスペルガーの人もいる。
彼らはしばしばアイコンタクトが困難である。
ほとんどアイコンタクトをせず、それをドギマギするものだと感じる場合が多い
一方、他人にとって不快に感じるくらいに、じっとその人の目を見つめてしまうようなタイプもいる。
相手からのメッセージ(アイコンタクトなど)が何を示すのか、彼等なりに必死に理解しようと努力するのだが、この障害のために相手の心の解読が困難で、挫折してしまうパターンが多い。 例えば、初対面の人に挨拶をする際に、社会的に受け入れられている方法で自己紹介をするのではなく、自分の関心のある分野に関して一人で長々と話し続けるような行動をとる場合がある。

アスペルガーの人は、多くの健常者と同様に、またはそれ以上に強く感情の反応をするが、何に対して反応するかは常に違う。 彼等に欠けているもの、発達が遅れているものは、「他人の情緒を理解すること」であり、自分の感情の状態をボディランゲージや表情のニュアンス等で他人に伝えることである。多くのアスペルガーの人は、彼等の周りの世界から、期せずして乖離した感覚を持っていることを報告している。

例えば先生が、アスペルガーの子供に(宿題を忘れたことを問いただす意味で)「犬があなたの宿題を食べたの?」と尋ねたら、その子はその表現が理解できなければ押し黙り、先生に自分は犬を飼っておらず、普通犬は紙を食べないことを説明する必要があるのかどうか考えようとする。
つまり先生が、表情や声のトーンから暗に意味している事を理解できない。 先生は、その子が傲慢で悪意に満ち、反抗的であると考え、フラストレーションを感じながら歩き去っていくかもしれない。その子はその場で何かがおかしいとフラストレーションを感じながら、そこへ黙って立ち尽くすことだろう。

アスペルガーの子供は、言葉で言われたことは額面どおり真に受けることが多い
親や教師が励ますつもりで「テストの点数などさほど大事ではない」などとあまりきれい事ばかり聞かせたり、反対に現実的なことばかり教えたりすると、真に受けてしまい、持つべき水準からかけ離れた観念を持ってしまう危険性がある。
彼らは、“大人の発言には掛け値がある”という疑いを持ちにくく、持ったとしても、はたして掛け値がどのくらいなのかを慮ることが困難であるため、発言者の願望を載せて物事を大げさに表現すると狙った効果は効き過ぎることになる。この傾向を助長するのは、健常者であれば日常生活で周囲の人の会話などから小耳に挟んで得ているはずの雑多な情報を、アスペルガーの人は(アスペルガー特有の“興味の集中”のため)“聞こえてはいる”ものの適切に処理することができず、いわゆる「耳年増」になれないから、ということかもしれない。

アスペルガーの人は、特異な言語感覚で話すことがある。
「水漏れ」を「水濡れ」、「阪神大震災」を「阪神地震」、「暴行」を「妨害」、「欲しがりません勝つまでは」を「勝つまでは欲しがりません」などと、微妙にニュアンスは合っているものの、他人と共有できない、もしくは理解に努力が必要な表現を使うことがある。
また、漢字を読むのにも「格闘技」を「かくとうわざ」と読んだり、音読みと訓読みを意図的に違えて発声する場合もあり、これのいずれにも共通しているのは、「水漏れ」「阪神大震災」「暴行」「かくとうぎ」「欲しがりません勝つまでは」という言葉を、本人はきちんと知識として認識していることである。
にも関わらず実際に自分の口から発するときには、独自の語彙で表現することに固執するのである。

アスペルガー症候群の人の「限定された興味、関心」
アスペルガー症候群は興味の対象に対する、きわめて強い、偏執的とも言える水準での集中を伴うことがある。
例えば、1950年代のプロレスや、アフリカ独裁政権の国歌、マッチ棒で模型をつくることなど、社会一般の興味や流行に関わらず、独自的な興味を抱くケースが見られる。
輸送手段(鉄道・自動車など)、コンピューター、数学、天文学、地理、恐竜、法律等は特によく興味の対象となる。
しかし、これらの対象への興味は、一般的な子供も持つものである。
アスペルガー児の興味との違いは、その異常なまでの強さである。
アスペルガー児は興味対象に関する大量の情報を記憶することがある。

また一般的に、順序だったもの規則的なものはアスペルガーの人を魅了する。
これらへの興味が物質的あるいは社会的に有用な仕事と結びついた場合、アスペルガーの人は実り豊かな人生を送る可能性がある。
例えば、コンピューターに取りつかれた子供は大きくなって卓越したプログラマーになるかもしれない。 それらと逆に、予測不可能なもの不合理なものはアスペルガーの人が嫌う対象となる。

アスペルガー症候群の人たちの関心は生涯にわたることもあるが、いつしか突然変わる場合もある。
どちらの場合でも、ある時点では通常1個から2個の対象に強い関心を持っている。
これらの興味を追求する過程で、彼らはしばしばひじょうに洗練された知性、ほとんど頑固偏屈とも言える集中力、一見些細に見える事実に対する膨大な(時に、写真を見ているかのような詳細さでの)記憶力などを示す。
ハンス・アスペルガーは彼の幼い患者を『小さな教授』と呼んでいた。なぜならその13歳の患者は、自分の興味を持つ分野に、網羅的かつ微細にわたる、大学教授のような知識を持っていたからである。

臨床家の中には、アスペルガーの人がこれらの特徴を有することに全面的には賛成しない者もいる。たとえばWing と Gillberg はアスペルガーの人が持つ知識はしばしば理解に根付いた知識よりも表層だけの知識の方が多い場合がある、と主張している。しかし、このような限定はGillbergの診断基準を用いる場合であっても診断とは無関係である。

アスペルガーの児童および成人は自分の興味のない分野に対しての忍耐力が弱い場合が多い。
学生時代、「とても優秀な劣等生」と認識された人も多い。
これは、自分の興味のある分野に関しては他人に比べて遙かに優秀であることが誰の目にも明らかなのに、毎日の宿題にはやる気を見せないからである(時に興味のある分野であってもやる気を見せない、という意見もあるが、それは他人が同じ分野だと思うものが本人にとっては異なる分野だからだと思われる。例えば、数学に興味があるが答えが巻末に載っている受験数学を自分で解くことには興味が持てない、日本語の旧字体に興味はあるが国語の擬古文の読解問題には興味が持てない、など)。
ノートに文字を手書きすることを、とても面倒で苦痛に感じる子供もいる。
一方、反対に学業において他人に勝つことに興味を持ったために優秀な成績を取る人もおり、これは診断の困難さを増す。
他人に自分の主張を否定されることに強く嫌悪感を覚えるという人もいる。
このことは学校などで学習上の大きな障害となる。
例えば教師が生徒にいきなり答えさせ、「生徒: これは○○だと思います」「先生::違うよね、これは××だよ」というように、否定して答えやヒントを教えるような方法はアスペルガーの人には相当な苦痛と感じることとなる。
しかし多くの成人は、忍耐力のなさと動機の欠如などを克服し、新しい活動や新しい人に会うことに対する耐性を発達させている。

アスペルガーの人は高い知能と社交能力の低さを併せ持つと考える人もいる。
このことは子供時代や、大人になってからも多くの問題をもたらす。
アスペルガーの子供はしばしば学校でのいじめの対象になりやすい。
なぜなら彼等独特の振るまい、言葉使い、興味対象、身なり、そして彼等の非言語的メッセージを受け取る能力の低さを持つからである。
アスペルガー症候群のこどもたちに対し、嫌悪感を持つ子供が多いのもこのことが要因だろう。
このため教育の場である学校において、今後はサポート体制の確立自立の支援、他の子供への理解を深めさせる、といった総合的な支援策が必要になるだろう。

「アスペルガー」という一つのカテゴリーであっても、人によって障害の度合いは千差万別である。
例えば学校の友達と上手く話せたり、話を上手くまとめられるなど、いたって軽度な場合もある。
また、上手く話せず、それでもよい友達に巡り会えたから必死で耐えている、というように、自閉度が中度–重度なこともある。
この障害は「自閉症」などと違い、一見「健常者」に見えるために、周りからのサポートが遅れがちになったりすることが問題となっている。

アスペルガーの人は他の様々な感覚、発達、あるいは生理的異常を示すこともある。
その子供時代に細かな運動能力に遅れをみせることが多い。
特徴的なゆらゆら歩きや小刻みな歩き方をし、腕を不自然に振りながら歩くかもしれない。
手をぶらぶら振るなど(常同行動)、衝動的な指、手、腕の動きもしばしば認められる。

アスペルガーの子供は感覚的に多くの負荷がかかっていることがある。
騒音、強い匂いに敏感だったり、あるいは接触されることを嫌ったりする。
例えば頭を触られたり、髪をいじられるのを嫌う子もいる。
この問題は、例えば、教室の騒音が彼等に耐えられないものである場合等、学校での問題をさらに複雑にすることもある。
一方で、自己の疲労感、眠気、空腹感、のどの渇き、尿意、発熱、寒気、暑さなどに対する自覚が鈍く、ぎりぎりになるまで気づかず、計画的な解消行動をとれない人もいる。
このことは、程度が重度でさえなければ、本人の日常生活にはさほどの支障をきたすものではないが、団体行動を難しくする一因になる。

アスペルガーの人は、自分があまり興味を持たない事柄に関して、「実体験から因果関係を導き出し、一般法則として身に付ける」ことが不得手なことがある。
例えば「寒気がして鼻水が出るなら風邪を引いている」「黒板が見えなくなってきたら近視が進んでいる」などの法則を自分で発見することが難しい。
もちろんそれらの問題が「激しく」「突然に」現れれば気付くこともあるが、緩徐にゆっくりと進行してくる問題には、その不快な状態にも「こんなものだろう」と勝手に納得して慣れてしまう。
そして、その状態を「工夫すれば解決できるもの」とも思わず、我慢するか、諦めてしまうのである。
このようなことは健常者にも起こるが、アスペルガーの人には生活に支障をきたすレベルで起こるということである。

例えば「冬でも厚着をすれば寒くない」という法則に気づかない場合、最低気温を更新するような厳寒の日でも「今日は特に寒いなぁ」と思いながらいつもの服装で出かけ、ただ耐えていたりする(「寒い」ことに特に肉体的に耐性があるわけではない。この場合、他人より一層寒さが堪え活動力が下がるが、その自覚がないということである)。
この場合、本人は「冬の服装は、Tシャツにシャツにコート」などと覚えており、そこから自分で「特に寒い日はTシャツを重ね着してもよい」と発想を発展させることが難しいのである。
反面、「異常に寒い日は変な重ね着をしてもよい」というお手本をテレビを見たり本で読んだりすれば、その概念はすんなり入り、身に付くという面もある。
テレビや活字のように一度時間をかけた編集を経たメディアで得る情報は信じられるが、自分の感覚からくる法則やリアルタイムの会話による情報にはあまり信頼を置いていないと言い換えることもできる。
なお、これらの困難は「自分にとってあまり関心のない/不得意な分野」に強く現れる。
「自分にとって関心のある/得意な分野」に関しては、観察力や注意力に不足はなく、目端も利き、かえって常識にとらわれない新しい発想をすることも可能である。

別の行動の特徴として、やまびこのように、言葉やその一部を繰り返す反響言語(エコラリア)と呼ばれる症状を示す場合がある。



(以上はWikipediaから引用)
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アスペルガー症候群(あすぺるがーしょうこうぐん、Asperger syndrome: AS)は発達障害の一種であり、一般的には「知的障害がない自閉症」とされている。
精神医学において頻用されるアメリカ精神医学会の診断基準 (DSM-IV-TR) ではアスペルガー障害と呼ぶ。

対人関係の障害や、他者の気持ちの推測力、すなわち心の理論の障害が特徴とされる。
特定の分野への強いこだわりや、運動機能の軽度な障害も見られる。
しかし、カナータイプ(低機能)自閉症に見られるような言語障害、知的障害は比較的少ない。

1944年、オーストリアの小児科医ハンス・アスペルガーによって初めて報告されたが、第二次世界大戦のため、その論文は戦勝国側では注目されていなかった。1981年、イギリスの医師ローナ・ウィングがアスペルガー症候群の発見を紹介することにより[1]、1990年代になり世界中で徐々に知られるようになった。しかし、日本ではドイツ精神医学の影響が強かったことから、ローナ・ウィングの紹介以前に知られていた。

アスペルガー症候群高機能自閉症)の概要
アスペルガー症候群の定義や、アスペルガーと高機能自閉症は同じものか否かについては諸説あるが、一般的には高機能自閉症(知的障害のない、あるいはほとんどない自閉症)と同じものとされる(アスペルガーは知的障害の有無を問わず、言語障害のない自閉症を指すという人もいる)。

一般的には自閉症の軽度例と考えられているが、自閉傾向が強い場合は社会生活での対人関係に大きな問題が起きるため、必ずしも知的障害がないから問題も軽度であるとは限らない。
ある研究者によると、むしろ知能の高い方が問題が起きやすいともいう。
日本では従来高機能自閉症への対応が進んでいなかったが、2005年4月1日施行の発達障害者支援法によりアスペルガー症候群と高機能自閉症に対する行政の認知は高まった。しかし、依然社会的認知は低く、カナータイプより対人関係での挫折などが生じやすい環境は変わっていない。

また、注意欠陥・多動性障害(AD/HD)や学習障害(LD)などを併発している場合もある。
このような合併障害があることと、「アスペルガー」や「自閉症」という言葉には偏見があることなどを理由に、まとめて「広汎性発達障害(PDD)」や「軽度発達障害」と呼ぶ医師も増えている。
なお自閉症スペクトラムの考え方では、健常者とカナータイプ自閉症の中間的な存在とされている。(下図参照)。

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自閉症 分類図



(以上はWikipediaから引用)
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自閉症(じへいしょう、Autism)は社会性や他者とのコミュニケーション能力の発達が遅滞する発達障害の一種である。

自閉症の定義(概念)
3歳位までに症状があらわれ、
1. 社会的な相互交渉の質的な障害
2. コミュニケーション機能の質的な障害
3. 活動と興味の範囲の著しい限局性
の3つを主な特徴とする行動的症候群である。

自閉症の分類
自閉症は症例が多彩であり、健常者から重度自閉症者までの間にははっきりとした壁はなく、虹のように境界が曖昧であるため、その多様性・連続性を表した概念図を自閉症スペクトラムや自閉症連続体などと呼ぶ。
知的障害を伴う場合が多いが、知的能力(一般的にIQで判断される)が低くない自閉症のことを高機能自閉症と呼ぶ。
また、知的能力の優劣に関わらず、一部の分野で驚異的な能力を有する場合もあり、その驚異的な能力を有する者をサヴァン症候群と呼ぶ。

なお、「高機能自閉症」と「アスペルガー症候群」、「低機能自閉症」と「カナー症候群」は基本的には同じものであり、臨床的には区別しなくてもよいとされている(言語障害がないものをアスペルガー症候群、言語障害があるものをカナー症候群と分類する場合もある)。本記事では同一のものとして扱う。

自閉症の分類図
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自閉症 分類図
(注)この図は一般的な自閉症スペクトラムを表しきっているわけではなく、知能指数と自閉傾向の強弱のみによる分類図にすぎない。



(以上はWikipediaから引用)
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